アウトドアジジ

2分で読める? アウトドアのアクティビティ、道具、自然に関するブログです。

春スキーでキャンプ

軽量網目テント



春がきて地元のスキー場はすでに営業終了。この時期になると一度は行きたいシエラネヴァダ山スキーに行ってきました。とはいっても車を降りてシールを付けてそのまま歩き出せるアプローチも容易な山スキーです。一日かけてのんびりドライブしてキャンプして、3時間ほど登って滑ってくるお気楽な山スキーです。

 

春のシエラは昼夜の温度差が激しく朝はすべてが凍りついて、昼間は強烈な日差しでシャツを脱いで裸になってしまうほど暑くなってしまいます。今回はそれほどでもなかったのですが、そのかわり天気があまり良くありませんでした。強風が吹き荒れ、雪も少し積もりました。テントの中は風で巻き上げられた砂が入り込み、スリーピングパッドにも穴が開いてしまいました。

 

久しぶりのキャンプで道具の選択を誤り、夏用の軽量テントを持って行ったのが間違いでした。今回の軽量テントは本体のほぼ全面がメッシュで風が吹けばフライシートの隙間から砂や雪が入り込んできます。3季用のテントは結露を防ぐためにメッシュ生地が多用されていますが、地面から10センチほどのバスタブ上部からいきなりメッシュ生地をなっていると外部からの防御はほぼゼロに等しいテントとなってしまいます。

 

風、砂、雪に無防備のメッシュテント



とにかくほんの数グラムでも軽い物が好まれるアウトドア市場、テントを支えるポールは極端に簡略化され、本体生地も透けて見えるほどの薄いものに人気があります。使用条件が適合しなければ快適な幕営が困難になるのは当たりまえ、軽量な装備が何時でもベストということはけしてないのです。それに値段も飛びぬけて高くなっているし。

 

ジジイになってくれば耐寒能力も衰えてちょっとの寒さも耐え難く、テントの中で眠るだけで翌朝は足腰が強張って起き上がるのも大変です。超快適なキャンプ道具でなければもう山は楽しめないようです。日本では究極のファスト&ライト、若い頃はバカにした山小屋泊まり山行が可能ですが、こちらでは山中の宿泊施設はほぼ皆無。超軽量装備でも幕営山行が難しくなってきたこの頃です。

 

 

*スリーピングパッドのパンクはどうやら吹き込んできた砂が原因のようです。収納時に十分に砂を払い落としたつもりでしたが極小の砂粒を巻き込んでしまったようです。修理もたいへんで穴を見つけるのに一苦労ありました。浴槽に水をはって探したのですがとにかく小さな穴で出てくる気泡もほんのわずかでした。それでも一日で空気はほとんで抜けてしまうのでした。山での修理はほとんど不可能。やはりフォームパッドが一番ですね。でも年寄りがこれで寝たら朝は起きられそうもありません。

 

*スキーの方は最悪の修行雪でした。凍り付いた風紋とシュカブラ、アイスバーンにモナカ。若い同行者はスノーボーダーでしかもフルロッカーボードを持参していて悪雪も何のその。十分に上達したと確信した今シーズンでしたが、さすがに3千メートル超えの高山ではゲレンデのようにはいきませんでした。おまけにビンディングも壊れて応急処置で修理して恐る恐るの滑降でした。

 

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ヤクヨウサルビア

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歯磨き用葉っぱ


春の季節になると近所の野原にも小さな花々が咲き始めます。咲く花の種類や量はその年の冬に降った雨の量に影響されます。雨の少ない年でも必ず咲いてくれるのがセージの薄紫の花です。みすぼらしい小さな花ですが、群生した場所では上部がほんのり紫色に染まり心が和みます。

 

セージはハーブや薬草として日本でも知られていますが、こちらでは野原でごく普通に見られます。種類もいくつかあるようですが大概は枯れたような白茶けた緑色の灌木やブッシュで、乾燥した土壌に仕方なく生えているようなどうでも良いような植物です。ところが散歩の途中などに小さな葉をちょっと摘み取って、指先ですりつぶして鼻先にかざしてみると強烈にすごーくいい匂いを味わうことができるのです。

 

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こちらに自生しているセージは食用で栽培されているものとは違いますが、ミント系の植物なのでいい匂いは当然です。料理などにも使われるセージは鶏肉や豚肉と相性が良いのでソーセージなどの香付けにも使われます。セージはもともとサルビアと呼ばれる植物なのですが日本では花のサルビアと混同されてしまうのでセージと呼ぶようになったそうです。サルビアという言葉はラテン語のサルバーレが語源で治癒という意味だそうです。つまり薬効があるのです。そのためヤクヨウサルビアという呼ばれることもあるようです。

 

薬用としてのセージは咳止めのドロップに使われたり、煎じて飲めば腎臓の抗炎症効果も期待でき、脂っこい物を食べすぎた後の消化機能の改善にも効果があるそうです。またセージの葉は歯磨きの代わりにも使われるそうで、葉の表面にある繊毛が歯を清潔に白く保ち、含まれるタンニンが細菌の侵入を防いでくれるそうです。白茶けて見えるのはこの繊毛のせいだったんですね。

 

薬用として調理用としていろいろ使えるセージなので家庭で栽培している人も多いようです。そこらに自生しているセージを採ってきてハーブティーにして飲んでみようかなとも思いますが、情けない現代人はお店で売っていない物だとなぜか安心して口にできないものです。ほんとうはお店で売っている物の方がアブナイのですけどね。 

 

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山ラーメン禁止

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足利市山火事条例


登山やハイキングに出かけて、山で本格的なコーヒーをいれて飲んだり、ラーメンなどを調理して食べることを楽しみにしている人はかなり多いことでしょう。そんな些細な山での憩いのひと時を禁止する条例が足利市で可決されました。昨年発生した山火事が広範囲に広がり、消火作業に長期間を費やしたためです。

 

足利市の大規模山火事の原因はタバコの火の不始末ということで、タバコはもちろん、登山用コンロなど炎がでるものを全て使用禁止とする条例です。山火事といえば、こちらカリフォルニアが本家本元、それに比べれば足利市の山火事などボヤ程度の規模です。確かに、こちら近隣のアウトドアでは喫煙禁止や焚火禁止の条例がありますが、キャンプ場に行けば特に危険な時期を除けばキャンプファイヤーが楽しめるし、バックパッキングで登山用コンロなども使えます。一律に一切すべて禁止ということはありません。日本のように雨の多い、山火事リスクのたいへん低い地域で条例をつくって制限を課し些細な楽しみが奪われるることに異議を唱える人はいなかったのでしょうか。

 

例えば、添付したニュースのビデオに登場するハイカーさんたちは皆条例に大賛成のようです。もちろんメディアが条例歓迎の姿勢を表すために都合の良いビデオを選んだかもしれませんが、足利市で山を楽しむ人全員がこの条例を歓迎しているとは思えません。山火事を防ぐことは大切ですし、そのためのある程度の規制も必要です。問題なのはちょっとしたことだから我慢しても良いという姿勢でいると、知らない間に個人の権利を少しずつ失ってしまうことなのです。いつの間にかガンジガラメになってしまうのです。コロナ騒動ですでに多くの人が気づいていることと思うのですが。

 

山火事防止の最大の規制は入山禁止です。こちらでは時おり実施されることがありますが、多くの場合はキャンプファイヤー許可を取ることで自由なキャンプや登山が楽しめます。以前は登山口のレインジャーステーションで届を出すだけでしたが、最近はオンラインで簡単な講習を受けて一年間有効の許可がとれます。講習といってもビデオをちょっと覗くだけですが内容は充実しています。

 

足利市の場合でもただ安直にタバコや火器を規制するのではなく他にも有効な手段がいろいろあったはずです。山火事による恐ろしさや、正しい火の取り扱い方など広く啓蒙することも大切です。一概に危ないから禁止ではそのうち完全入山禁止になってしまいます。いつでも自由に山で遊べる権利が知らない間に奪い取られてしまうことがないようにしなければなりません。

 

*表題の写真は数年前に自宅周辺で発生した大規模山火事で焼け野原となった近隣公園です。

 

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www.fs.usda.gov

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マイカー登山

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180円/1リットル



ガソリン価格がこう高騰してくるとちょっと気軽にマイカーで登山やハイキングというわけにはいかなくなりますよね。公共交通機関がほとんどないカリフォルニアではガソリン価格高騰は生活に直結する大問題となってしまいます。アメリカのガソリン価格高騰はプーチンウクライナに侵攻するずっと以前から始まっていて、侵攻後に一気に上昇してしまいました。シェール革命で世界最大の産油国になったアメリカですが、カリフォルニアではガソリン価格が日本より高くなってしまったのです。

 

ガソリンなどエネルギー価格の上昇によってインフレがさらに進んでいますが、その影響は登山やキャンプで使う燃料にも及んでいます。価格が上がっているのはもちろんですが、アイソブタンや白ガソリン、携帯プロパンなど、とにかくお店に見当たりません。入荷しても目にした人が買いあさるのですぐに売り切れてしまうのです。最近は小枝をくべる小型キャンプストーブもありますが、状況が深刻になってくればジェットボイルなどから乗り換えてくる人も多くなるかもしれませんね。ただこの手のストーブ、カリフォルニアでは山火事シーズンには使用禁止になったこともあります。

 

www.youtube.com

 

ガソリン価格高騰の原因はコロナ騒動が徐々に終息を迎え、冷え込んでいた消費が急速に高まってきたことにあります。ところが産油国の増産はなく需要に応える十分な供給がなされていません。産油国にしてみれば、増産してコロナがまた猛威を振るうようになると価格が暴落する恐れがあるためです。アメリカではウクライナ侵攻が始まってから現政権がロシアからの石油輸入を禁止したことがさらに拍車をかけました。ロシアへの経済制裁を理由にしていますが、最大の問題はアメリカの現政権が急速な脱炭素政策で国内の石油生産を制限したり、パイプラインを止めたりしているからです。

 

アウトドアで遊ぶ人の多くが温暖化や気候変動に大きな関心があり、化石燃料を敵視して再生可能エネルギーへの変換を望んでいる人が多いことと思われます。ところがドイツなどのように早々と化石燃料をあきらめ、さらに原発の廃止も進めながらロシアからの天然ガスにたよるという矛盾も起きているのです。今更ながら再生可能エネルギーの限界に気づいてしまったのです。

 

2パーセントが境界線ともいわれるインフレ率ですが、アメリカではもう8パーセントに届きそうです。ウクライナ侵攻で世界の悪者になったプーチンですが、その背景にはロシア資源を牛耳ろうとする利権や原油価格を引き上げ大儲けをしようとする投資家たちの挑発もあったようです。いずれにしても当たり前の出費で無理せず楽しく山で遊べる時代が懐かしく思えるようになってしまったのです。

 

gendai.ismedia.jp

 

 

スキーと水泳

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スキーの魅力


登山やキャンプに魚釣り、山での遊び方はいろいろあるけど還暦をとっくに過ぎた今、つくづく思うのはスキーの魅力です。70歳を過ぎても元気に山を歩く人は少なくはありませんが、心肺機能も含めて関節や筋肉などに支障が出てくると楽しもうとする気力が徐々に弱まりその魅力が失われていくようです。ところがスキーの場合は老化による多少の身体的不都合が表れてきてもその興奮が冷めてしまうことはありません。

 

スキーには色々の楽しみ方があるのですが、最大の魅力は何といってもいくら練習しても到達することのできない終了点の見えない技術の難しさです。それでは練習を繰り返してもまったく上達しないのかというとそうではなく、ただただノンベンだらりと滑っていても必ず上達しているのが確認できることなのです。これは年齢や体力には関係なく、初心者でも上級者でも確かに体感できる素晴らしいスキーの魅力なのです。ちっとも上手くはならないけれど毎回少しずつでも上達していくのです。そして上手くなくても毎回必ず楽しいのです。スキーだけにある大きな魅力ではないでしょうか。

 

かねがね私はスキーと水泳がたいへん似通ったスポーツだと感じてきました。この話を友人にしたところ即座に否定されてしまったこともありましたが、ほんの少しの技術的な動きの違いがパフォーマンスにたいへん大きな影響を及ぼしてしまう、そのことが私がそう感じる理由なのです。水泳で水をとらえる手首や肘の微妙な角度やその感覚は、スキーの真ん中に乗ってエッジを利かすための絶妙なタイミングに酷似していると感じてしまうのです。もちろん動き自体はまったく異なる運動なのですが両者ともちょっとした工夫に気づけばいきなり泳いだり滑ったりするのが上手くなってしまうのです。

 

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残念ながら水泳の場合はそのちょっとした工夫に気づくのがけっこう難しく、気づかなければ上達しないし、上達しなければ苦しいばかりで楽しく泳ぐことはできません。だから水泳もスキーもレッスンを受けるのが上達への近道なのですが、スキーの場合は初めてスキーに乗ったその日から十分に楽しいし、いっこうに上達しない遅々とした状況でも楽しみながら少しづつでもコツをつかんでいくことができます。そして、ある日突然に飛躍的に技術を向上させるきっかけに気付きさらに滑るのが楽しくなり、その過程が限りなく続いていくことになります。上手くなければ楽しめない多くのスポーツと、誰でも初めからいつまでも楽しめるスキーとの違いはそこにあるようです。

 

圧雪車できれいに整備されたバーンをカービングしながら大回りで高速滑降したり、腰まで深雪の林間斜面を泳ぐように降りてくるのは上級者だけにに限られた楽しみかもしれません。ところが初心者でもㇵの字のボーゲンでバニースロープを降りてきても上級者と同じ興奮が味わえます。息継ぎが上手にできないクロールでは楽しむどころか溺れてしまいますよね。私は一時期、長い間まったく滑らずに冬を過ごしてきて、若い時にもっと滑っておけばと後悔していますが、残されたあと何シーズンかをしっかりと楽しみたいと思っているのです。

 

 

山道具屋のがんこおやじ

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テレマークスキー伝道師


先日、テレマークスキー山スキーの発展と普及に多大な貢献をしてきた北田啓郎さんがお亡くなりになりました。山スキー登山中の体調急変によるものです。心からご冥福をお祈りいたします。北田さんはテレマークとクライミング専門店の目白カラファテ創業以来の社長さんで、古くは名店、銀座好日山荘の店長さんも務めていました。若者から年配者まで山好きの人なら一度はお名前を耳にしたり、著書を読んだり、実際にお会いしたことがある人も多いことと思われます。

 

昔は山道具のお店といえば狭い店内に商品が無造作に並べられ、不愛想ながんこおやじが店の奥の小さな机に陣取り、客が来ても挨拶しない、いろいろ質問しても自分の主張を押し付けてくるような難しい雰囲気なのが当たり前でした。ところが北田さんがいた銀座好日山荘は銀座という土地柄もあってか何か垢抜けしたハイカラな空気が漂っていたのでした。今思えば、土地柄というよりはやはり北田さんのインテリジェンスと優しい性格が銀座のお店の雰囲気をつくり上げていたようで、それはテレマークとクライミングの専門店カラファテへと引き継がれていったのでした。(閉店した老舗の銀座好日山荘と現在全国展開している好日山荘とは別会社で当初はサンコージツとかと呼ばれていたような気がします。当時、老舗銀座好日山荘は山岳雑誌などに広告を載せて関連のないことを主張していました)

 

その頃、アウトドアといえばほぼ登山のことでマーケットは小さく限られ、専門店は割引による価格競争にしのぎを削っていました。客は金のない学生か、生活に追われる安月給のサラリーマン、お店に行っていろいろ聞いて納得して購入するというよりはとにかく一円でも安い物を買いあさるというのが常識でした。豊富な経験や知識を活かし静かで丁寧な接客で対応するお店は少なかったようです。客も割引き目当てなのでサービスなどに期待はしません。現在ではお店で品定めをしてからネットで購入する人もかなり多いようですが、ネット通販に対抗してこれからリテイル店舗が生き残っていくには接客業の基本に立ち戻ったキメ細かいサービスで差別化をはかっていくことが欠かせないようです。

 

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ルートチェック中の北田氏(余市岳)

カラファテ時代の北田さんはテレマーク愛好家の全国的人気イベント「てれまくり」を企画し年次イベントに育て、お店ではテレマークスキー教室やクライミング教室、山スキーツアーなどを毎シーズン開催していました。海外ツアーの経験も豊富で、アラスカ・マッキンレー山でもスキー滑降を果たしています。技術書やガイドブックなど著書から山岳雑誌などへの投稿記事、今流行りのバックカントリースキーのレジェンド(伝道師)といえる人でした。こういう人が山のお店に行けば優しく丁寧に対応してくれるのですからこんなに嬉しいことはありませんでした。北田さんとそのスタッフがつくり上げたユニークな専門店としてのカラファテはこれからも山好きの人たちに支えられて北田さんのスキーや山に対する思いが受け継がれていくことでしょう。

 

ライミングで有名になった小川山の開拓期、クライマー達が集い夜遅くまで宴会が続いた廻り目平のキャンプ場、流行り始めたファミリーキャンパーといさかいもありました。「静かにしてくださいよ」と注意を促す一般キャンパーに「ここはクライマーのキャンプ場だよ。これから夜が更けてもクライマーがどんどん来てうるさいよ」 いさかいがエスカレートしてくれば北田さんが「まあ、まあ、仲良くやりましょうよ」と中を割ってたしなめてくれるのでした。北田さんは今時、携帯電話はもとよりスマホも必要ないと、ただ便利なだけで余計な最新テクノロジーを拒否してきた頑固者でしたが、テレマークスキーでは不安定な革靴/細板を支持しながら目的に応じてNTNや75ミリを付け替えて楽しむという柔軟性も持ち合わせていました。

 

私が最後に北田さんと山行を共にしたのはコロナ渦直前の北海道余市岳でした。一緒にツアーに来た友人たちはなぜか登頂を諦め、北田さんと二人だけの頂上になりました。私は長年の海外生活で同行した山行はほんの数えるほどですが、最後に二人で登って滑り降りてこれたのはほんとに楽しい思い出です。歳をとれば周りの知り合いが少しずつ逝ってしまうのは当たり前のことなのですが、やはり心底寂しいものです。

 

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スキーキャリア

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クアットグリップ4


スキーに行くにはやっぱりマイカーが便利です。コロナ前には毎シーズン日本へスキー旅行に出かけていましたが主な移動はJRを利用していました。海外に長年居住しているとかなりお得なJRのレールパスが利用できるからです。当たり前なことなのですが、それでもたまにレンタカーなどを使うとやっぱり車は便利だと実感してしまいます。

 

イカースキーで問題になるのはどうやって長いスキーを運ぶかということになります。大型のSUVなどを利用しているスキーヤーも多いことでしょうが、小型車や大型車でも多人数の時などはやはりスキーキャリアやルーフボックスが必要になってきます。メーカー純正から格安サードパーティまで種類は様々ですが、まず自分の車にどれがとりつけられるか、そしてやはり高価な値段が問題になってきます。

 

スキーに限らず自転車やカヤックなどのルーフキャリアでアメリカの市場をほぼ2分しているのがスーリーとヤキマの2社です。詳しい事情はよく分かりませんが、ひょっとしたらこちらでは運輸局の厳しい安全規制などがあって新規参入が難しいのかもしれませんね。車メーカーの純正キャリアもこれら2社の製品に対応している場合が多いようです。私の所有しているマツダ車も純正のベースはスーリー対応となっています。もっとも2社とも互換性が高いのでどちらでもほぼ問題がないのが実情です。

 

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CX30はリアゲートがガバっと開くのでキャリアを引き出せると便利に使えます。スキーがぶつからないようにゲートの開閉具合を低く調整できますが、調整すると開閉口が狭くなって殆ど使い物になりません。


ここで私がベースと呼んでいるのは、車の屋根に取り付けるためのクリップとタワー、そしてクロスバーです。これにスキーや自転車に適応したキャリアを取り付けて運ぶことになります。ベースやクロスバーは新車に初めから搭載されていることもありますが、そうでないとどの部品が合うのか選択するのが面倒になってきます。車の屋根の仕様にはレールが付いているもの、レールと屋根の間に隙間があるもの、ボルトで直付できるもの、何もないものなど様々です。いずれにしてもかなりの出費を覚悟する必要があります。

 

昨年購入したマツダのCX30はかなりの小型車で、170センチのスキーでさえも車内積載が不便なのでしかたなくルーフキャリアを購入しました。ベースは結局、スーリーやヤキマよりオンラインで格安に購入できるマツダ純正品。スキーキャリア自体はちょっと高価ですが造りが素晴らしいクアットのグリップ4という機種にしました。他の荷物もたくさん積めてスキーが汚れないルーフボックスも検討しましたが、夏季の保管場所などの問題もあり諦めました。日本では中華製も含めて多くの種類が発売されているようで選択肢も広いですよね。

 

www.kuat.com