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トポ・アスレチック

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ゼロドロップ?

 

スポーツシューズの有名所といえばナイキ、アディダス、アシックスというところですが、最近はダントツのナイキでさえランニングシューズに関していえば弱小メーカーの隆盛に少しづつマーケットが脅かされてきています。アルトラ、ホカ、イノヴェイトなど、特にトレイルシューズの分野での躍進が目立ってきています。トポ・アスレチックはその草分け的なメーカーで、今回このシューズで4足目となります。

 

トポの創業者であるトニー・ポスト氏はちょっと前にアメリカで一世を風靡したビブラム・ファイヴフィンガーを世に送り出した人です。ファイヴフィンガーは足指の5本がそれぞれ独立したランニングシューズで地下足袋のようなものでした。あまりにもマニアックだったのでもっと一般のランナーが使えるようにと起業したのがトポ・アスレチックです。今回、購入したのは以前にも使っていたウルトラヴェンチャーで、靴底もビブラム製のトレランシューズです。

 

上記の新規参入メーカーの共通した特徴は何といってもゼロドップと呼ばれる扁平靴底でしょう。現代人が履く靴はツマ先が細く、踵が付いています。ツマ先が細いのも、踵があるのも実は馬に乗る時に便利なようにデザインされたものです。アブミに足を入れやすく先を細く、アブミが安定するように踵が付けられているのです。つまり、一般的な西洋の靴は歩いたり走ったりするためには作られていないので、馬に乗らないとき以外はとっても不都合な履物なのです。こういう問題を解決しているのがゼロドロップのシューズということになります。

 

ゼロドロップというのは踵からツマ先にかけて靴底の厚さが変わらないことを意味します。いいかえれば踵がない素足に近いシューズということになります。これはアフリカやラテンアメリカの原住民が一生涯怪我もなく裸足で原野を走り回っていることに注目した研究に基づいています。正しいフォームを身につけ裸足で走れるようになれば怪我のない自然な走りを続けられるということです。ナチュラルランニングという思想が芽生え、実践するランナーが増えてゼロドロップのシューズも市民権を得ました。

 

我々の世代が子供の頃あこがれた東京オリンピックのヒーロー、アベベ選手もローマでは裸足で走っていました。日本の伝統的な履物は草履も、下駄も、地下足袋もみんなゼロドロップです。今回再購入したウルトラヴェンチャーのドロップは5ミリですが、感覚的には十分に扁平でクッションも効いてとても走りやすいです。踵でなく足の前部で衝撃を吸収しやすいようにシューズの前部が幅広となっています。ゼロドロップシューズのこの形が嫌いな人も多いのですが、年寄のスローなトレイルジョッギングにも最適なようです。

 

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