アウトドアジジ

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スリーピングパッド

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キャンプ用敷布団

 

登山やキャンプには目的に応じて様々な道具が必要ですが、同じ目的の道具でもいろんな種類があって購入時に困ってしまうことが多々あります。そんな道具の代表が野外で寝るときに使うスリーピングパッドです。断熱材の種類や性能、サイズや厚さの違いでかなりの種類が販売されています。使う人が期待することも様々で快適さを追求する人、携帯性を重視する人、とにかく耐久性を一番に考える人などいろいろです。

 

 写真のパッドは自分で空気を吹き込んで膨らますタイプですが2インチの厚さなのでコンパクトに収納できます。薄めの断熱材も入っているので雪の上でも何とかなります。スリーピングパッドにはクローズドセルフォーム、エア、セルフインフレーションの3タイプがありますが、断熱材の有無や携帯性などで性能(快適性)が違ってきます。さらに長さや幅の違いもあり、同じメーカーでも多種取り揃えていることが普通です。それぞれ特徴があり種類も多いので初心者の人はほんとに迷ってしまいます。

 

経験を積んだキャンパーやバックパッカー(登山者)なら自分がどういうアクティビティーをするのかよく分かっているし、過去に間違った道具で必ず失敗もしているので、消費者を惑わす販売戦略にうかつに騙されてしまうことはありません。ところが初心者のうちはとにかく軽い物が良いとか、ぐっすりと快眠できる物でなければならないとかいう条件でスリーピングパッドを求めてしまいます。どんな道具でも同じですが、物珍しい新商品に飛びついてしまいがちです。道具に対する期待が大きすぎるし、断片的に氾濫している多くの情報に惑わされてしまいます。ネットのクチコミレヴューを購入の第一条件にしている人も少なくありません。何よりも、テクノロジーが発達した現代なら寒い冬の季節のキャンプでもお金を出せば家の中と同じように快適に過ごせるものと信じている人がとても多いのです。

 

若い頃は冬山のアルパインライミングに憧れて最小限の装備で寒い山にでかけていました。細身のクライミング用ザック(リュックサック)に忍ばせた幅30センチほどのフォームパッドでも氷の上で快適に眠れて、ずいぶん素晴らしい道具ができたものだと感動しました。数ヶ月しか在籍しなかった大学の山岳部の合宿ではキスリングという綿帆布性のザックをテントに敷き詰めて寝たものですが、それに比べれば天地の差でした。もっとも、今から思えばキスリングのスリーピングパッドはそれはそれでシンプルで効率的だったようです。

 

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最近はこいうバルブがほとんどです。


時代は変わって現代の商品には10センチ以上の厚さのあるものからスケルトンだけで寝袋の中に入れるものまで様々です。Rヴァリューという断熱効果を示す値も多くの製品で表示されているので一応の購入目安にもなります。主素材はもちろん、バルブの形状を改良したり、膨らます時に使うポンプやサックを同梱したり、メーカー間での新商品開発の競争も激しく益々消費者が混乱してしまいます。こんなことは無理でしょうが、最良の解決策は全部購入して自分で使ってみるのが一番ですね。

 

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