アウトドアジジ

2分で読める? アウトドアのアクティビティ、道具、自然に関するブログです。

スマホハイキング

f:id:midoriiruka:20210212122243j:plain

ハイテク登山

 

近年のテクノロジーの進歩は目まぐるしいものがあります。私は海外に居住しているのですが、移り住んだ当初の日本との連絡手段は手紙か高額な国際電話、ファックスが使えるようになって随分と便利になったと感じたものでした。さらにパソコンが普及して電子メイルとなって日本との距離感がなくなりました。最近はスマホによっていちいちパソコンを立ち上げる必要もなくなりました。登山やハイキングの仕方もテクノロジーの進化で随分と様変わりしてしまったようです。

 

先日、近くの山へハイキングに出かけたところ、写真のような看板が設置されていました。スマホにアプリをダウンロードしてゲームを楽しみながらハイキングをしようというもののようです。どうやらポケモンGOのような仕組みになっていて、ただのゲームアプリというよりはもっとエデュケーショナル(教育的)で子供たちが遊びながら自然を学べるようになっているとのことです。紙にクレヨンで落書きを始める前からスマホタブレットで遊んでいる今の子供たちには嬉しい企画に違いないでしょう。

 

最近、山では紙地図を持参していても開いて確認することが少なくなりました。不案内なコースは愛用しているGPS時計に付いてきた無料アプリの地図をスマホで確認しながら歩くことがほとんどです。スマホの位置情報が地図上に反映して多くの場所で問題なく利用できます。さらに、前もって時計にルートをダウンロードしておけばそれに沿って歩くだけです。ルートを間違えれば知らせてくれるし地図を確認する必要もありません。最近のGPS時計には地形図が表示できるものもあり、手持ち式のGPSディバイスを持ち出す人も少なくなったようです。

 

磁北線を引いた地形図と磁石で進行方向を決定するのはもう時代遅れというわけではありませんが、便利なスマホGPS時計が手放せなくなっているのは事実です。スマホタブレットで育った子供たちが紙地図にどれほど興味を持ってくれることでしょうか。ひょっとしたら前述のスマホゲームがどこのハイキングコースでも楽しめるようになって、ハイキングはスマホゲームで遊ぶものとなってしまうかもしれません。それ以上にアウトドアはVR(仮想現実)でインドアで楽しむものとなってしまうかもしれません。

 

最近は温暖化防止や自然保護などの目的でサスティナビリティという言葉をよく耳にするようになりました。そういうことを理由にバーチャルだけで山を楽しむことが強要される時代が来るかもしれません。人が山に入らなければ自然も荒れませんよね。その流れを無視して実際に山に行って遭難したりしたらそれはもう大変な非難を受けることになってしまいます。手軽だ便利だなどいってハイテクにどっぷりと浸かってしまうととんでもないことになってしまいそうです。