アウトドアジジ

アウトドアのアクティビティ、道具、自然に関するブログです。

トポ・アスレチック

f:id:midoriiruka:20200810070519j:plain

ゼロドロップ?

 

スポーツシューズの有名所といえばナイキ、アディダス、アシックスというところですが、最近はダントツのナイキでさえランニングシューズに関していえば弱小メーカーの隆盛に少しづつマーケットが脅かされてきています。アルトラ、ホカ、イノヴェイトなど、特にトレイルシューズの分野での躍進が目立ってきています。トポ・アスレチックはその草分け的なメーカーで、今回このシューズで4足目となります。

 

トポの創業者であるトニー・ポスト氏はちょっと前にアメリカで一世を風靡したビブラム・ファイヴフィンガーを世に送り出した人です。ファイヴフィンガーは足指の5本がそれぞれ独立したランニングシューズで地下足袋のようなものでした。あまりにもマニアックだったのでもっと一般のランナーが使えるようにと起業したのがトポ・アスレチックです。今回、購入したのは以前にも使っていたウルトラヴェンチャーで、靴底もビブラム製のトレランシューズです。

 

上記の新規参入メーカーの共通した特徴は何といってもゼロドップと呼ばれる扁平靴底でしょう。現代人が履く靴はツマ先が細く、踵が付いています。ツマ先が細いのも、踵があるのも実は馬に乗る時に便利なようにデザインされたものです。アブミに足を入れやすく先を細く、アブミが安定するように踵が付けられているのです。つまり、一般的な西洋の靴は歩いたり走ったりするためには作られていないので、馬に乗らないとき以外はとっても不都合な履物なのです。こういう問題を解決しているのがゼロドロップのシューズということになります。

 

ゼロドロップというのは踵からツマ先にかけて靴底の厚さが変わらないことを意味します。いいかえれば踵がない素足に近いシューズということになります。これはアフリカやラテンアメリカの原住民が一生涯怪我もなく裸足で原野を走り回っていることに注目した研究に基づいています。正しいフォームを身につけ裸足で走れるようになれば怪我のない自然な走りを続けられるということです。ナチュラルランニングという思想が芽生え、実践するランナーが増えてゼロドロップのシューズも市民権を得ました。

 

我々の世代が子供の頃あこがれた東京オリンピックのヒーロー、アベベ選手もローマでは裸足で走っていました。日本の伝統的な履物は草履も、下駄も、地下足袋もみんなゼロドロップです。今回再購入したウルトラヴェンチャーのドロップは5ミリですが、感覚的には十分に扁平でクッションも効いてとても走りやすいです。踵でなく足の前部で衝撃を吸収しやすいようにシューズの前部が幅広となっています。ゼロドロップシューズのこの形が嫌いな人も多いのですが、年寄のスローなトレイルジョッギングにも最適なようです。

 

 https://www.youtube.com/watch?time_continue=84&v=XRCi8jXImDw&feature=emb_logo

 https://www.topoathletic.jp/shopbrand/men

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユッカの白い花

f:id:midoriiruka:20200802012039j:plain

シャパラル・ユッカ

 

南カリフォルニアの野山に咲く花の中でいちばんに目を引くのはこのユッカの花です。当たり年には長い茎を伸ばしたユッカの白い花が原野一面に広がります。遠目に眺めているとただの白い花に見えますが、近くに行って見上げてみると淡い紫色の縁取りがあったりしてとてもきれいです。雨の少ない南カリフォルニアの野山に咲く花々のほどんどはとても小さいのですが、ユッカの花房はたいへん立派で春から夏にかけての楽しみになっています。

 

f:id:midoriiruka:20200805083247j:plain


このユッカはシャパラル・ユッカと呼ばれていて、シャパラルとは植生などによって分類されたエコシステムのひとつです。エコシステムという言葉は最近ではIT関係でも使われるようですが、いろんなものがからまり合ってバランスをとって維持されている生態系のことです。南カリフォルニアに広がる原野はどこも同じような荒れ地に見えてしまうのですが、実は微妙に異なった特徴によって数種類のエコシステムに分けられています。そして、シャパラルとは平たく言えば乾燥した灌木地帯のことで、この地方にもっとも大きく広がる生態系となっています。そこでよく見られるのがこのシャパラル・ユッカです。

 

 一般にユッカと呼ばれる植物にはいろいろと種類があって、このブログの口絵に貼っているジョシュア・ツリーもユッカの仲間です。ユッカというと日本ではイトランなどとも呼ばれていて鉢植えの観葉植物という印象があるかも知れませんが、シャパラル・ユッカもジョシュア・ツリーもとても大きく育つ植物です。シャパラル・ユッカは成長して花が咲くと竹のように枯れてしまいます。また、竹のように花が咲くまで時間がかかりますが、数十年ということはなく数年の間に花が咲いて枯れていきます。開花するときは太い茎が毎日15センチくらいはぐんぐん伸びていくのでまるで竹の子ようで驚いてしまいます。

 

f:id:midoriiruka:20200805132440j:plain

開花して一生を終えたユッカ


ハイキングに行ったときなどあわれに朽ち枯れてしまったユッカの残骸を目にすることがありますが、その周辺には開花を待つ元気な次世代が必ず成長しています。また、放射状に伸びた葉の先端には鋭いトゲがあるので足元などに注意をしないといけません。ちなみに、シャパラル・ユッカの受粉は特定の蛾のみによって行われそうで、この蛾がいないと絶滅してしまうということです。ユッカが絶滅してしまえばシャパラルのエコシステムも大きく変化してしまいます。環境破壊を続ける人間などとは違い小さな虫の方が存在する価値が大きいのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨセミテのハーフドーム

f:id:midoriiruka:20200729110205j:plain

初心者ルートと上級者ルート

 

山に登る時にどのルートから登るのかでその山の印象もずいぶんと変わってきてしまうものです。同じ頂上でも歩いて自力で登ってきた時と、車やロープウェイで上がってきたのでは満足度も大きく違ってきます。同じように、登りやすい初心者ルートと困難な上級者ルートでも達成感に違いを感じるのは人情でしょう。

 

数年前にヨセミテのハーフドームを登りに行きました。エル・カピタンと共にヨセミテの象徴的な岩山なので知らない人はまずいないでしょう。夏のシーズンには頂上からケーブルが張られ踏み板を頼って容易に頂上に登りつくことができます。私たちが行った時はすでにシーズンが終了していてケーブルは降ろされていましたが反対側のクライミングルートから頂上に立ちました。このルートは本格的なロッククライミングの技術が必要とされる上級者ルート、一方ケーブルルートは誰でも登れる初心者ルート(一般ルート)ということになります。ようやく頂上にたどり着いた時には大きな満足感を得ることができました。

 

f:id:midoriiruka:20200802030103j:plain

ケーブルが降ろされた一般ルートを下る


山を登る多くの人たちの中に、本格的に登山をしている人たちとマイペースで自分の山歩きを楽しんでいる人たちとの間で大きな隔たりを感じている人もいるのではないでしょうか。上級者ルートを登ってきた人が初級者ルートをたどってきた人に誇らしく自慢話を聞かせたり、逆に初級者ルートしか行けない人がそれをうらやんだり、ねたんだり。同じ山を登る人たちの間で知らない間にいくつかの階層が出来上がっているのかもしれません。とはいえ、私たちがハーフドームで大きな満足感を得たのは上級者ルートを登ってきたからではありません。単純に面白いルートを登ってきたからです。容易なケーブルルートを登ってきた人たちでも同じように大きな満足感を得たことでしょう。上級者が初級者を見下したり、初級者が上級者をうらやんだり、ねたんだりするのはまったく無意味なことなのです。

 

私たちが登ったハーフドームのルートはヨセミテの数ある岩登りルートの中でもかなり難易度の低いものです。ハイキングしかしない人には超上級者ルートでも、クライミングをする人にとっては超初級者ルートとなります。クライミングのベテランにはつまらない達成感の得られないルートと思われてしまいそうですが、そういう人たちでも十分に満足してしまうのがこのルートで、そういうルートが名ルート(クラシックルート)となるわけです。山歩きの初級者コースでもそのような名コースはたくさんあるわけで、上級者向けだから偉いということはないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登山用ストック

f:id:midoriiruka:20200729015751j:plain

カーボン素材

 

皆さんは登山やハイキングに行くときにトレッキングポール(登山用ストック)を使っていますか?多くの人が下り時に安定するようにトレッキングポールを買い求めますが実は登りにもたいへん有効です。太ももの負担を大幅に軽減してくれます。まだ使っていない人にはぜひ導入をお勧めします。シニア世代には特に有効で、ガレ場や残雪の登降、トラバース、渡渉などには大きな効果が期待できます。

 

写真はスキー用のストックですが使用時に下部を折ってしまいました。素材はカーボンで値段はアルミ製に比べるとちょっと値段が高めですが何といっても軽量なのが魅力です。登山用のトレッキングポールにもカーボン製が多く発売されていて人気があります。ゴルフやテニス、自転車のフレームなどにもカーボン素材が広く利用されていますよね。

 

ゲレンデスキーやバックカントリースキーに長年カーボン製ポールを使用してきましたが、初めの10年くらいは何の問題なく満足して使い続けてきました。ところが、最近2回ほど続けて破損させてしまい軽くて丈夫なカーボン素材に疑問を持つようになってしまいました。スキーの場合は滑り方や滑る場所などによってポールへの負担はずいぶん変わってくるので直接比較はできないかもしれませんが、トレッキングポールでも歩行中などに誤って転倒したりして破損してしまう可能性があります。

 

f:id:midoriiruka:20200729015932j:plain


カーボン素材が他の素材に比べかなり頑丈なのは事実なのですが、トレッキングポールなどの場合は万が一予想外の力が加わるとアルミ製のように曲がらずに完全に折れてしまうのです。アルミ製ポールは曲がっても押し伸ばして再利用できることが多いので連泊する山行などではとても安心です。とはいえ、やはり軽量のカーボンポールには魅力があり購入の判断が難しいのも事実です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白頭鷲?

f:id:midoriiruka:20200708081413j:plain

ターキーヴァルチャー

 

アメリカの国鳥はハクトウワシで大国を象徴するように勇壮で気品があります。写真の鳥は残念ですがその鳥ではありません。こちらではかなり頻繁に見られるターキー・ヴァルチャーと呼ばれる鳥で外見も貧相で、ハクトウワシと似ているのはその大きさぐらいです。

 

西部劇によく出てくるハゲタカはこの鳥で、水を求めて荒野をさまようカウボーイがふと空を見上げると不吉にぐるぐると頭上を旋回しているあの鳥です。ハクトウワシは英語では Bald Eagle でハゲワシとなるのですが、ターキー・ヴァルチャーはかなり大きい鳥なのでハゲタカというよりはハゲワシの方がふさわしくどうも混同してしまいます。もともとワシとタカの違いは大きさだけで、双方ともタカ目タカ科ということです。

 

ターキー・ヴァルチャーの翼長は170センチぐらいはあって、ハクトウワシとそれほど変わりませんが、実は貧相なのは外観ばかりでなく飛ぶ姿もかなり情けないのです。ワシやタカというと獲物に俊敏に襲いかかるジェット戦闘機のような印象があります。ところが、この鳥は大空を滑空しているときもふらふらと翼の角度が安定しません。時には翼がV字型に狭まったりして揚力を失って今にも落ちてきそうなこともあります。ふわりふわりと情けなく飛ぶ姿を目にするとワシ・タカならしっかりしろと声をかけたくなってしまいます。

 

ワシやタカの鋭い視力はよく知られていますが、ターキー・ヴァルチャーは嗅覚もとても発達しているそうです。そもそも動物の腐食した死骸などをあさっているので腐敗臭を嗅ぎつける能力は大切な機能なんですね。もしあなたが灼熱の荒野をさまようなことになってしまいターキー・ヴァルチャーに頭上を旋回されてしまったら行き倒れも時間の問題となっているのかも知れませんよ。

 

 

 

 

 

落とし物

f:id:midoriiruka:20200711012837j:plain

山とスマホ


ほんの少し前までは物事のすべてが紙に記録されていました。それがパソコンになり、そしてスマホに進化して、今ではほとんどの作業がスマホで可能となりました。最近はパソコンは持たずにスマホだけで済ます人がほとんどです。スマホには多くの個人情報が記録され、一瞬たりとも手放すことができない超小型携帯パソコンとなってしまいました。

 

登山やハイキングにもスマホを携行するのは当たり前で、行動の途中でそれを紛失してしまえばパニックになるのは当然です。写真の女性は頂上に積み重なる大岩の隙間にスマホを落としてしまい何とか取り戻せないかと奮闘しているところです。下部の大岩は緩く傾斜していて、覗き込むと数メートル先に裏側から回り込める平らな地面を目にすることができます。上部の大岩は2センチほどの隙間で重なっています。彼女の極薄スマホはそこに滑り込んで途中で引っかかっているのです。見えてても手が届かないもどかしさが最悪です。

 

今では山で遭難してもスマホや携帯電話で助けを呼べることも多いです。ただこの女性の場合、山で連絡できない不安というよりはいつも身につけているスマホが手元にないのがパニックの原因なのでしょう。通信機能や個人情報が大切なのは当たり前なのですが、無ければないで大した問題ではないことに気づけないでいるだけです。これだけテクノロジーが発達した現代でもスマホや携帯を使わない人はいるし、つい最近まで山では通信手段がないのが当たり前でした。スマホがなければならないというのはただの習慣なのです。

 

私が頂上に到着した時、居合わせた数人がすでに何十分もこの女性を手助けていました。枯れ枝を使っても届かずほぼ諦めていたところでしたが、ちょうど私が持っていたトレッキングポールが細い隙間に入り込んで何とか彼女のスマホを回収することができました。トレッキングポールはいろいろ使えてスマホよりははるかに便利な物だと再確認することになりました。

 

山の緊急時にはスマホ以外にいつでもヘリコプターを呼べる ココヘリや、衛星回線を通じてSOS発信できるデバイスも普及してきました)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パナソニックGF3

f:id:midoriiruka:20200714162657j:plain

山遊び用カメラ

 

 

オリンパスがカメラ事業から撤退してしまったようですね。世界をリードする歴史ある日本の企業がそのお家芸的事業から身を引いてしまうのは残念です。このカメラはパナソニック製ですがオリンパスと同じ規格でレンズも共有できるものです。マイクロフォーサーズと呼ばれる小型カメラの規格ですが、オリンパスの撤退でこの規格自体の存続を危ぶむ人も少なくありません。

 

カメラ業界の底辺を支える広い購買層はデジカメの登場とスマホの普及で急速に縮小してきました。まずフィルムの消費量が激減し、次に誰でも使えるデジタルコンパクトカメラが大打撃を受けました。撮影枚数を気にせずに使えるデジカメは確かに山でも便利です。そして、いつも身につけているスマホできれいな写真が撮れるならもうちゃんとしたカメラはいりません。ところが、やっぱり構図をしっかり確認したり、絞りの調整を素早く行うには本格的なカメラが必要なんです。もちろん使うカメラに写真の上手下手は関係ありません。操作の楽しさがカメラ好きを喜ばしてしまうのです。

 

f:id:midoriiruka:20200720151918j:plain

50年以上昔のレンズ、スーパーロッコール45mm で撮影


山で使うカメラは防水機能や耐衝撃性を重視する人が多いですが、そういうカメラほど本格的になってしまうか、逆にシンプルな全天候コンパクトカメラに選択の幅が絞られてしまいます。本格的一眼レフなどは写真撮影が目的でなければ重荷ですし、全天候コンパクトカメラではやはり物足りないものです。いろんな目的がある山遊びでは小型軽量であることが大切で、さらにある程度の操作性も大切です。そういう点ではマイクロフォーサーズのカメラは理想的なのです。

 

写真のパナソニックGF3は数年前に中古を超破格値で購入したものですが、レンズ交換式にも関わらずかなりの小型で山で便利に使っています。どちらかというと初心者用なのですが、十分に撮影が楽しめるしっかりとした機能が備わっています。冬山で使ったらモニターが曇ってしばらく出番がなかったのですが、ある日スイッチを入れると綺麗に直っていました。デジタルカメラは電池不要の機械式フィルムカメラなどに比べれば圧倒的に頼りないのは事実です。だからデジカメは頻繁に新しい物に買い換えるのが楽しむコツですが、2世代ほど古い機種を安値で購入して使い倒すのも有りでしょう。このGF3もまだまだしっかりと使えそうです。