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登山とラジオ体操

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ウォーミングアップ

 

熟年登山者グループが登山口の駐車場などでラジオ体操をしているのを見かけたことがあるかもしれません。息の上がる登山や山歩きにそなえてのウォーミングアップです。安全登山を願う心の準備にも役立ちそうですよね。急激に激しい運動を行わない限りウォームアップは必要ないという研究データもあるようですが、若いころには時間の無駄に思えたラジオ体操がシニア世代になってたいへん有効なエクササイズだと実感しているこの頃です。

 

体育の授業や部活では必ずやったラジオ体操です。忘れていてもすぐに動きを思い起こして運動できます。熟年になってやってみると関節の可動域を広げて柔軟性を高め、ピアノのリズムにのってコーディネイション(調整能力)を改善するのに効果的なことが確認できます。しかも、それら有効なエクササイズが道具も要らずに短時間でいつでも何処でもできることがたいへん良いのです。「よし、今からトレーニングを始めるぞ」などと意気込む必要はまったくなく、ちょっと疲れていても気楽に始められるのです。

 

日本人には馴染みの深いラジオ体操ですが実は起源がアメリカだそうです。日本での放送開始は1928年ということですが、そのお手本となったのがアメリカの保険会社が1925年から始めた広告放送(日本版ウイキペディア)だということです。最近は飛行機内などでも体をほぐすためのストレッチビデオが評判ですが、100年ほども昔から誰でもできる簡単なエクササイズで国民の健康を向上させようと、今では学校や職場まで広く普及させた努力は素晴らしいものです。

 

誰でもできるラジオ体操ですが効果的に行うにはコツが必要となります。例えば体を横に倒し体側を伸ばす運動では手のひらを少し上に向けるとさらに効果が高まります。胴体を回旋させる運動では途中で肩を返したり、脚部や足部に問題のある人はジャンプせずに足首の曲げ伸ばしだけ、勢いをつける反動はなるべく避けるなどの注意も必要となってきます。ラジオ体操は確かに古い時代に考え出された体操なので年寄りには少し厳しい運動も含まれています。そのため椅子に座って行う体操も同時に紹介していることも多いようです。

 

登山や山歩きは基本的にはローインパクトで体に優しいアクティビティです。しかし運動不足の熟年者などは、山歩きを始める前によろけや躓きなどへの対応準備、それ以上に命にかかわる心機能などの確認が重要になってきます。若者にはどうということもないラジオ体操ですが、熟年になれば筋肉をほぐし心拍数を上げて楽しく安全に山を楽しむための確認になります。歳をとるとラジオ体操でも思いのほか心拍数が上がってしまうのを実感してしまうのです。

 

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*表題写真は内容とは関係ありませんがアリゾナのチョイヤと呼ばれるサボテンです。太いトゲの他にも多数の細かいトゲが生えていて、ほんの少し触れただけで大量に刺さってしまい厄介です。細かいので取り去るのもほんとに大変です。