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白頭鷲?

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ターキーヴァルチャー

 

アメリカの国鳥はハクトウワシで大国を象徴するように勇壮で気品があります。写真の鳥は残念ですがその鳥ではありません。こちらではかなり頻繁に見られるターキー・ヴァルチャーと呼ばれる鳥で外見も貧相で、ハクトウワシと似ているのはその大きさぐらいです。

 

西部劇によく出てくるハゲタカはこの鳥で、水を求めて荒野をさまようカウボーイがふと空を見上げると不吉にぐるぐると頭上を旋回しているあの鳥です。ハクトウワシは英語では Bald Eagle でハゲワシとなるのですが、ターキー・ヴァルチャーはかなり大きい鳥なのでハゲタカというよりはハゲワシの方がふさわしくどうも混同してしまいます。もともとワシとタカの違いは大きさだけで、双方ともタカ目タカ科ということです。

 

ターキー・ヴァルチャーの翼長は170センチぐらいはあって、ハクトウワシとそれほど変わりませんが、実は貧相なのは外観ばかりでなく飛ぶ姿もかなり情けないのです。ワシやタカというと獲物に俊敏に襲いかかるジェット戦闘機のような印象があります。ところが、この鳥は大空を滑空しているときもふらふらと翼の角度が安定しません。時には翼がV字型に狭まったりして揚力を失って今にも落ちてきそうなこともあります。ふわりふわりと情けなく飛ぶ姿を目にするとワシ・タカならしっかりしろと声をかけたくなってしまいます。

 

ワシやタカの鋭い視力はよく知られていますが、ターキー・ヴァルチャーは嗅覚もとても発達しているそうです。そもそも動物の腐食した死骸などをあさっているので腐敗臭を嗅ぎつける能力は大切な機能なんですね。もしあなたが灼熱の荒野をさまようなことになってしまいターキー・ヴァルチャーに頭上を旋回されてしまったら行き倒れも時間の問題となっているのかも知れませんよ。