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デビルス・ポストパイル

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柱状節理

 

自然の中で岩を眺めることが好きな人は何も登山やハイキングを趣味にしている人ばかりではないでしょう。ヨセミテ国立公園を毎年訪れる400万人を超える入園者のほとんどはただの観光客ですが、物見遊山の言葉どおり大岸壁を見上げて満足して帰っていきます。自然界にはさまざまな形の岩や岸壁がありますが、もっとも興味深くて目にするといつでも驚いてしまうのは柱状節理の岩ではないでしょうか。

 

写真はスキーで有名なカリフォルニアのマンモス山の近郊、デビルス・ポストパイルの上部で撮影したものです。柱状節理した五角形や六角形の玄武岩の上部が氷河で削られまるでタイルが並べられているようでした。日本でも多くの場所で柱状節理が見られますが、上部がこのようにきれいに磨かれている場所はあまりないと思われます。デビルス・ポストパイルの規模自体はそれほど大きなものではありませんが、岩がごろごろとたくさん堆積している基部もなかなか見応えがありました。

 

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なぜこんな岩が出来上がってしまうのかはほんとに不思議なのですが、流れ出した溶岩が冷え固まる過程で形成されるとのことです。熱い溶岩はだんだんと冷え固まっていくのと同時に少しづつ縮んできてその過程で割れ目ができてきます。岩の収縮が中心部から始まると均等な六角形の摂理が始まり、中心がずれると五角形や七角形になったりするそうです。六角形の柱状節理が多く見られるのは玄武岩ですが、海の底を形成する岩石のほとんどが玄武岩だそうです。ちなみに、玄武岩の名前の由来は兵庫県玄武洞だそうで、もちろんそこでも柱状節理を見ることができます。

 

アメリカで柱状節理といえばやはりワイオミング州のデビルス・タワーでしょう。そんなの知らないよという人でも「SF映画に出てきたあの岩山だよ」といえばきっと思い起こすことができるでしょう。訪れたのはもうずいぶんと昔のことですが、何時間も何もないハイウエイをまだかまだかとドライブしてきて、ようやく見えてきたときはかなり感動したものでした。お金と暇があって岩を眺めるのが好きな人は世界中に点在する柱状節理を見て回るのも面白いと思いますよ。