アウトドアジジ

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人気の山道具

わがままな道具選び

 

使いやすくて軽量、コンパクトであることが良い山道具の条件です。もちろん耐久性も重要な条件なのですが人は楽をしたいもの、破れたり壊れたりしそうな薄っぺらな道具でもやっぱり軽いものが好まれます。耐久性が高まれば重くてかさばる道具になってしまいます。少しでも軽くてより小さい道具が人気なのです。

 

テントや寝袋などで昔から不満なのは本体を収納する袋です。とにかくコンパクトに収まるように小さめに作られているので使い勝手が最悪です。冬にかじかんだ手で小さな袋に寝袋やテントを押し込むのは時間がかかり手間もかかる作業です。たいていは本体が袋から半分ほどはみ出した状態でザックに押し込んだり、仕方なく外にくくりつけたりしてしまいます。スリーピングパッドも最近の物は面倒にも丁寧に折りたたんで丸めたりして収納するのが普通です。

 

当時、超軽量だったツエルト。本来は中央部に小さく収まるはずですがほとんど不可。でも賢く延長して収納できる袋になっている。なぜ初めからこの大きさで作らないのか不思議です。小さく見せるマーケティングです。

 

それではそういう道具を使う多くの人達が不満を持ちながら我慢して使い続けているのかというとそうではなくて、収納に時間をかけてもコンパクトに収まることにたいへん満足してるようです。たとえば寝袋を小さく圧縮できる人気のコンプレッションサック。小さめの袋に押し込んだ後、さらにストラップで締め上げる収納袋です。確かにかなり小さくできるのですが、固く丸まったは寝袋はザックへの収まりが悪くて個人的には好きになれません。

 

近年はテクノロジーの進歩で軽くてコンパクトな道具がたくさん登場してきてました。便利で快適な山行が手軽にできるようになりました。昔はテント泊の縦走登山などでは30キロほどの荷物は当たり前でした。今では10キロ以下の重量でもテント泊登山が可能になりました。さらに贅沢な現代人は軽さばかりではなくて快適性も追求するようになってきました。「いちばん軽くて暖かいものをください」初心者が道具を揃えるための条件になっています。けれども暖かいものは絶対に軽くはないしコンパクトではありません。

 

山登りの装備を軽量コンパクトに収めたいのなら多少の不便を覚悟する必要があります。高価な900フィルパワーの羽毛寝袋でも軽さを求めればやっぱり夏用で、けして暖かくはありません。ほんとに軽量コンパクトに収めたいなら寝袋を家に置いていく決断も必要です。不便や我慢を抜きにして軽量装備で山を楽しむことができなないのは今も昔も同じです。暖かくて快適な山行を楽しみたいのなら多少の重量やかさは犠牲にしなければならないのです。

 

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