アウトドアジジ

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バックパック

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使い込まれた道具


アウトドアの遊びでに必ず用意しなければならいのがバックパックやデイパックです。高尾山の日帰りハイクから南アルプスの全山縦走まで、まずこれががなければ話になりません。山通にはザック、一般にはリュックなどと呼ばれているバックパックやデイパックですが長期にわたって同じものを使い倒す人もいれば、頻繁に新しいものを購入して使用している人も多いことでしょう。人それぞれ、道具へのこだわりが目立つのがバックパックやデイパックです。

 

バックパックのスタイルは丈夫な帆布を使った 横長のキスリングからスマートなアッタクザック型に流行が移り、アメリカのエクスターナルフレーム(背負子型)のパック、そして近年はインターナルフレーム型へと変化してきました。年配の人の中にはキスリングをそのまま縦長アタックザック型にしたような神田の山道具屋さんのオリジナルザックを使っていた人も多いのではないでしょうか。大型の縦長ザックはバランスが良くて使い易くキスリングと同様に大量の荷物を収納することができました。

 

現在ではヒップベルトで重さを分散して背負うアメリカ型のパックが主流になりましたが、かつてはショルダーベルトと背中で背負うザックが普通でした。ヒップベルトがなければフィッティングのサイズはどうでも良くて、バックパックにS、M、Lなどのサイズが一般的になったののはつい最近のことです。さらに男性用、女性用と別れ、様々なデザインのバックパックを目にするようになりました。ところが最近は道具の軽量化がブームでサポートフレームのないパッドの薄い簡素な超軽量バックパックが人気です。

 

超軽量パックはいわば昔からの伝統的なアタックザック型と同じで、どう荷物を詰めるかを知らないと使いこなすことができません。しっかりとしたサポートフレームと分厚いパッドがついたバックパックなら荷物をただ放り込めば誰でもすぐに使えるのですがシンプルなアタックザック型ではそうはいきません。荷詰めも簡単で快適なバックパックに慣れてきた人は改めてその技術を学習することになります。軽量化をはかれば犠牲となるものも多くなるのは当然ですよね。

 

何年も使い込んだ道具は使用者がその道具に最も適した使用方法をマスターしているので最大限にその道具の魅力を活用することができることになります。使い込まれた道具とはそいうものに違いありません。新製品に目移りして次々と新調していけばその魅力を自ら開拓する前に使用をやめることになってしまいます。もっとも今の道具はあまりにも特化が進んでいて用途が限定的で、開拓していく余地の少ないものかも知れませんが。

 

頻繁に山に出かける人にとっては消耗の激しいバックパックですが、伝統的なデザインの超軽量パックが再び注目されていることを知れば「やっぱり俺がずっと使ってきたものが一番だ」と古道具と自慢する年配登山愛好家も少なくなないはずです。新製品の魅力を確かめていくことも楽しいですが、自分がこれが一番だと信じる道具を使い倒していくことも大切なようです。そのためには新しい道具も耐久性のある使い込める道具であって欲しいものです。

 

写真は数年前のグレゴーリーアルピニストアルパインルートを登るためのクライミングパックで、フレームやヒップベルトの取り外しが可能でシンプルな軽量パックへと変身させることができます。

 

*過去にもバックパックについて書いていました。

midoriiruka.hatenablog.com

*昔ながらのキスリングがまだ手に入るのでしょうか?

katagiri1914.com