アウトドアジジ

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今登る、今滑る

中年危機と老年焦燥


ミッドライフクライシスという言葉をご存知でしょうか。アラフォーなど中年にさしかかった時に多くの人が経験する人生に対する挫折感や倦怠感です。自分の人生に先が見えてきて、これからどうしたら良いのか、こんなはずではなかったなどと憂鬱になってしまうことです。そんな悩みも生活に追われ年を重ねていつの間にか年寄りなってしまうと今度はとんでもない焦りを感じてきてしまうのです。

 

コロナ禍による失われた3年間、日本では4年間とされているようですが、何処にも行けず家に閉じ込められたこの期間は、高齢者にしてみればほんとに貴重な時間が失われてしまったのです。使うこともできず仕舞ったままのパスポートが気がつけば失効間近。元気に山を歩ける残りの体力があと5年ほどだったらその半分以上の時間が失われたとになります。しかも残りの半分はさらに体力が落ちてきていることになるのでかなり焦ってきてしまうのです。万難を排してやりたいことをやろうと目が血走ってきてしまいます。

 

私はスキーが好きでシーズン中はなるべくたくさん滑るようにしているのですが、楽しめば楽しむほど来シーズンはちゃんと滑れるだろうかとか、あと何年元気に滑れるだろうかと不安になってしまうのです。するとやっぱり今滑りに行かなければならいと焦ってしまうのです。そして殆ど滑ることのなかった30代、40代の自分がたいへん残念に思えてきてしまうのです。若い元気な体力でしっかりとスキーを楽しみたいと叶わぬ願望が湧き上がってきてしまうのです。

 

そういう悔恨の念に惑わされずに「今」を受け入れ「今」を楽しむことが年寄りには必要なのですが、そこで中年の諸君に忠告です。ミッドライフクライシスで落ち込んでいる暇はありません。登りたい山があれば今登りなさい。滑りたい雪があれば今季に滑りなさい。やりたいことがあれば今すぐ実行しなければならないのです。なければ必死に捜さなければならないのです。もう若者ではないあなたこそ時間がどんどん失われていくのです。