アウトドアジジ

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スキーと水泳

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スキーの魅力


登山やキャンプに魚釣り、山での遊び方はいろいろあるけど還暦をとっくに過ぎた今、つくづく思うのはスキーの魅力です。70歳を過ぎても元気に山を歩く人は少なくはありませんが、心肺機能も含めて関節や筋肉などに支障が出てくると楽しもうとする気力が徐々に弱まりその魅力が失われていくようです。ところがスキーの場合は老化による多少の身体的不都合が表れてきてもその興奮が冷めてしまうことはありません。

 

スキーには色々の楽しみ方があるのですが、最大の魅力は何といってもいくら練習しても到達することのできない終了点の見えない技術の難しさです。それでは練習を繰り返してもまったく上達しないのかというとそうではなく、ただただノンベンだらりと滑っていても必ず上達しているのが確認できることなのです。これは年齢や体力には関係なく、初心者でも上級者でも確かに体感できる素晴らしいスキーの魅力なのです。ちっとも上手くはならないけれど毎回少しずつでも上達していくのです。そして上手くなくても毎回必ず楽しいのです。スキーだけにある大きな魅力ではないでしょうか。

 

かねがね私はスキーと水泳がたいへん似通ったスポーツだと感じてきました。この話を友人にしたところ即座に否定されてしまったこともありましたが、ほんの少しの技術的な動きの違いがパフォーマンスにたいへん大きな影響を及ぼしてしまう、そのことが私がそう感じる理由なのです。水泳で水をとらえる手首や肘の微妙な角度やその感覚は、スキーの真ん中に乗ってエッジを利かすための絶妙なタイミングに酷似していると感じてしまうのです。もちろん動き自体はまったく異なる運動なのですが両者ともちょっとした工夫に気づけばいきなり泳いだり滑ったりするのが上手くなってしまうのです。

 

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残念ながら水泳の場合はそのちょっとした工夫に気づくのがけっこう難しく、気づかなければ上達しないし、上達しなければ苦しいばかりで楽しく泳ぐことはできません。だから水泳もスキーもレッスンを受けるのが上達への近道なのですが、スキーの場合は初めてスキーに乗ったその日から十分に楽しいし、いっこうに上達しない遅々とした状況でも楽しみながら少しづつでもコツをつかんでいくことができます。そして、ある日突然に飛躍的に技術を向上させるきっかけに気付きさらに滑るのが楽しくなり、その過程が限りなく続いていくことになります。上手くなければ楽しめない多くのスポーツと、誰でも初めからいつまでも楽しめるスキーとの違いはそこにあるようです。

 

圧雪車できれいに整備されたバーンをカービングしながら大回りで高速滑降したり、腰まで深雪の林間斜面を泳ぐように降りてくるのは上級者だけにに限られた楽しみかもしれません。ところが初心者でもㇵの字のボーゲンでバニースロープを降りてきても上級者と同じ興奮が味わえます。息継ぎが上手にできないクロールでは楽しむどころか溺れてしまいますよね。私は一時期、長い間まったく滑らずに冬を過ごしてきて、若い時にもっと滑っておけばと後悔していますが、残されたあと何シーズンかをしっかりと楽しみたいと思っているのです。