アウトドアジジ

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マイカー登山

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180円/1リットル



ガソリン価格がこう高騰してくるとちょっと気軽にマイカーで登山やハイキングというわけにはいかなくなりますよね。公共交通機関がほとんどないカリフォルニアではガソリン価格高騰は生活に直結する大問題となってしまいます。アメリカのガソリン価格高騰はプーチンウクライナに侵攻するずっと以前から始まっていて、侵攻後に一気に上昇してしまいました。シェール革命で世界最大の産油国になったアメリカですが、カリフォルニアではガソリン価格が日本より高くなってしまったのです。

 

ガソリンなどエネルギー価格の上昇によってインフレがさらに進んでいますが、その影響は登山やキャンプで使う燃料にも及んでいます。価格が上がっているのはもちろんですが、アイソブタンや白ガソリン、携帯プロパンなど、とにかくお店に見当たりません。入荷しても目にした人が買いあさるのですぐに売り切れてしまうのです。最近は小枝をくべる小型キャンプストーブもありますが、状況が深刻になってくればジェットボイルなどから乗り換えてくる人も多くなるかもしれませんね。ただこの手のストーブ、カリフォルニアでは山火事シーズンには使用禁止になったこともあります。

 

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ガソリン価格高騰の原因はコロナ騒動が徐々に終息を迎え、冷え込んでいた消費が急速に高まってきたことにあります。ところが産油国の増産はなく需要に応える十分な供給がなされていません。産油国にしてみれば、増産してコロナがまた猛威を振るうようになると価格が暴落する恐れがあるためです。アメリカではウクライナ侵攻が始まってから現政権がロシアからの石油輸入を禁止したことがさらに拍車をかけました。ロシアへの経済制裁を理由にしていますが、最大の問題はアメリカの現政権が急速な脱炭素政策で国内の石油生産を制限したり、パイプラインを止めたりしているからです。

 

アウトドアで遊ぶ人の多くが温暖化や気候変動に大きな関心があり、化石燃料を敵視して再生可能エネルギーへの変換を望んでいる人が多いことと思われます。ところがドイツなどのように早々と化石燃料をあきらめ、さらに原発の廃止も進めながらロシアからの天然ガスにたよるという矛盾も起きているのです。今更ながら再生可能エネルギーの限界に気づいてしまったのです。

 

2パーセントが境界線ともいわれるインフレ率ですが、アメリカではもう8パーセントに届きそうです。ウクライナ侵攻で世界の悪者になったプーチンですが、その背景にはロシア資源を牛耳ろうとする利権や原油価格を引き上げ大儲けをしようとする投資家たちの挑発もあったようです。いずれにしても当たり前の出費で無理せず楽しく山で遊べる時代が懐かしく思えるようになってしまったのです。

 

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