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山ラーメン禁止

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足利市山火事条例


登山やハイキングに出かけて、山で本格的なコーヒーをいれて飲んだり、ラーメンなどを調理して食べることを楽しみにしている人はかなり多いことでしょう。そんな些細な山での憩いのひと時を禁止する条例が足利市で可決されました。昨年発生した山火事が広範囲に広がり、消火作業に長期間を費やしたためです。

 

足利市の大規模山火事の原因はタバコの火の不始末ということで、タバコはもちろん、登山用コンロなど炎がでるものを全て使用禁止とする条例です。山火事といえば、こちらカリフォルニアが本家本元、それに比べれば足利市の山火事などボヤ程度の規模です。確かに、こちら近隣のアウトドアでは喫煙禁止や焚火禁止の条例がありますが、キャンプ場に行けば特に危険な時期を除けばキャンプファイヤーが楽しめるし、バックパッキングで登山用コンロなども使えます。一律に一切すべて禁止ということはありません。日本のように雨の多い、山火事リスクのたいへん低い地域で条例をつくって制限を課し些細な楽しみが奪われるることに異議を唱える人はいなかったのでしょうか。

 

例えば、添付したニュースのビデオに登場するハイカーさんたちは皆条例に大賛成のようです。もちろんメディアが条例歓迎の姿勢を表すために都合の良いビデオを選んだかもしれませんが、足利市で山を楽しむ人全員がこの条例を歓迎しているとは思えません。山火事を防ぐことは大切ですし、そのためのある程度の規制も必要です。問題なのはちょっとしたことだから我慢しても良いという姿勢でいると、知らない間に個人の権利を少しずつ失ってしまうことなのです。いつの間にかガンジガラメになってしまうのです。コロナ騒動ですでに多くの人が気づいていることと思うのですが。

 

山火事防止の最大の規制は入山禁止です。こちらでは時おり実施されることがありますが、多くの場合はキャンプファイヤー許可を取ることで自由なキャンプや登山が楽しめます。以前は登山口のレインジャーステーションで届を出すだけでしたが、最近はオンラインで簡単な講習を受けて一年間有効の許可がとれます。講習といってもビデオをちょっと覗くだけですが内容は充実しています。

 

足利市の場合でもただ安直にタバコや火器を規制するのではなく他にも有効な手段がいろいろあったはずです。山火事による恐ろしさや、正しい火の取り扱い方など広く啓蒙することも大切です。一概に危ないから禁止ではそのうち完全入山禁止になってしまいます。いつでも自由に山で遊べる権利が知らない間に奪い取られてしまうことがないようにしなければなりません。

 

*表題の写真は数年前に自宅周辺で発生した大規模山火事で焼け野原となった近隣公園です。

 

www.youtube.com

 

www.fs.usda.gov

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