アウトドアジジ

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夫婦で登る  

我慢する関係

 

中高年になっても山登りは一人でもできますが誰かと一緒に登れれば楽しさも倍増するものです。良い登山パートナーを見つけるのは大変ですが、とりあえず簡単につき合ってくれるのが連れ添ってきた配偶者です。普段からお互いに我慢をして相手を率直に受け入れてきたからこそかなう最良で便利な山のパートナーです。

 

お気楽な夫婦登山といってもお互いに都合があるのは当然です。それでも他人と予定を調整するよりは遥かに簡単で多くの場合で思い立ったその時にそろって出かけることが可能です。熟年夫婦の中には普段から言葉もあまり交わさないのに夫婦で山登りなどできないという人もいるかもしれません。ところが傍から羨まれるように登山を楽しむ仲の良さそうな夫婦でもある程度は相手のわがままを受け入れて我慢しながら山を歩いているのです。

 

お互いに登山が大好きな夫婦でも体力や技術も違えば、興味の対象も異なり山に行く動機もさまざまです。ほとんどのおしどり夫婦が一緒に山に出かける時はどちらかが、あるいは双方が少しは我慢をして山を楽しんでいるのが普通でしょう。お互いに思ったようにかってに行動できないのは普段の生活でも同じで、そういうちょっことした不満を常日頃やんわりと受け入れているからこそ山にも一緒に出かけることができるのです。

 

私の若い友人のひとりはハネムーンから帰ってきてすぐに離婚してしまいました。ずっと一緒に山登りをしていて、岩登りをして登り着いた岩峰の上でプロポーズをして結婚したカップルです。奥さんに多額の学費ローンがあってそれが新婚旅行中に発覚したのが離婚の原因です。大事な経済的負担をずっと隠し通してきたことは大きな問題ではあるのですが、一緒に借金を返していこうという我慢をその友人は全く持ち合わせていなかったのでした。そこまで愛情がなかったと言ってしまえばそれまでですが、相手を率直に受け入れる気持ちやその努力も足りなかったようです。生活していくうちに新しい打開策も見えてきたかもしれません。

 

山登りを始めた高校生の頃、久しぶりに会った叔父が「人生は登山と同じだぞ」説教してくれたことがありました。その時は山の経験もないオヤジが偉そうに言っていると感じたものでした。今、思えば人生は我慢の連続でまさに一向に近づかない山頂を目指す登山行為そのものでした。一緒に山に出かける出かけないは別として、そういう我慢を知っている配偶者に恵まれたあなたは本当に幸せ者なんですよ。

 

 

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