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サマータイム(夏時間)

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秋のつるべ落とし

 

夏が終わり秋が深まってくると心配なのは夕暮れの早さです。夏の間は7時や8時まで余裕で行動できた山登りも、あっという間に日が暮れてあせってしまったことも1回や2回ではないはずです。アメリカではほとんどの州で夏時間の制度が実施されています。こちらではデイライト・セーヴィングなどと呼びますが、その制度のおかげで日本のようなつるべ落としの夕暮れを実感する機会は少ないようです。

 

3月の中頃から始まる夏時間ですが、ハロウィーンが終わる頃には通常時間に戻り、その日から一気に夕方が真っ暗になります。アメリカの連邦政府がデイライト・セーヴィングの制度を承認してそれが始まったのは1918年だということです。不評で2年で終了となりましたが、第二次大戦中に資源節約の目的で復活して現在に至るとのことです。実は日本でも戦後一時期、占領軍によって導入されましたがやはり不評ですぐに廃止となっています。春から夏の長い昼間の時間を有効に使うために始まった夏時間制度ですが、日本では残業時間が増えたり寝不足に陥ったりするということで、制度を経験した私の父なども最悪の愚策といっていたのを思い出します。

 

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日本の夏、朝の5時ぐらいにはすっかり日が昇っていてもまだ街が動き出さないというのは私にはどうももったいない気がしてなりません。夏時間になれば朝5時は6時なので、山に出かける時にも超早起きの必要性もなくなります。働き方改革がしっかりと浸透すれば酒飲みばかりだった退社後の経済活動もぐっと幅が広がることになります。もちろんCO2削減にも大幅貢献することになり、自然破壊のソーラーパネル設置などよりもまず第一に実行すべきことではないでしょうか。

 

最近の住民投票でカリフォルニアでは冬の間もずっと夏時間を維持する法案が通過しました。ずっと夏時間のままだったら晩秋のある日にいきなり夕方が真っ暗になったりしないし、春先に一日だけ睡眠時間を1時間失うことがなくなります。ところがその法案の実行には州議会の賛同が必要なのですがそれが滞っていて、さらにその後に連邦政府の認可が必要なためどうやら廃案の様相が濃くなっているようです。夏時間のこちらで秋が深まってくると朝がだんだんと暗くなってくるのですが、やはり晩秋は秋のつるべ落としで季節の進み具合を感じるのが一番です。