アウトドアジジ

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オークの木

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秋色

 

私が長年暮らしている南カリフォルニアは季節感が少なく温暖なので一年中半ズボンで過ごしている人なども少なくはありません。唯一、季節を感じるとすれば冬に降った少しの雨で春先に野山が一斉に緑になることぐらいです。とはいえ、夏時間が終わり朝晩が多少涼しく感じるようになれば山の木々も少しづつ色づいてきます。

 

この季節、平地の公園なども含めて秋色を強く主張しているのがオークツリーの黄色い葉っぱです。山に出かければオークの木々も多いので「秋なんだなあ」と実感することができます。移り住んで間もない頃、一緒に山に出かけたアメリカ人の友人が同じような言葉を吐いたのを覚えています。ただ、あまり賛同はしなかったのは事実です。というのも夏でもほとんど雨が降らず草木が黄色く枯れている景色が多いからです。秋の紅葉の美しさは夏の濃い緑が秋を迎えて色づいてくるからですよね。

 

オークは家具材などとして知られていて、他にもウイスキーやワインの樽や船舶などにも使わているそうです。家具材としては高級感のあるクルミ材(ウオールナット)などに比べると何となく安っぽい感じがしてしまうのですが、それは以前こちらでよく見かけた未完成家具を扱うチェーン店のせいかもしれません。その店に入ると組み上げただけでニスなどの最終工程が済んでいない机や椅子やキャビネットなどが並べられていて、その殆どがオーク材でした。購入後に自分で紙やすりをかけて、ニスやペンキなどを塗って完成させるシステムでした。最終処理が済んでいないオーク材の家具はただ白っぽいだけで高級感は全く感じられませんでした。

 

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オークは樫とよく勘違いされるようですが、実はブナ科のナラ類に属して樫とは異なるものだそうです。ある材木屋さんのホームページによると明治の頃に翻訳に携わった人が、欧米で利用価値の高いオークが当時軽視されていたナラであるはずがないとして樫と誤訳したためだそうです。ひとくちでオークといってもたくさんの種類があって、カリフォルニアだけでも10種類ぐらいはありそうです。平たくいえばどんぐりの木のことなのですが、こちらの山でよく見かけるオークの木はブラックオークという種類のようです。

 

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秋色はやっぱり赤が主役なのですが、残念ながらこちらではオークの黄色で我慢しなければなりません。同じ黄色でも北のシエラネバダあたりまで出かければアスペンなどの素晴らしい黄金色が楽しめます。今年はもう雪が来てしまったようなので来年は秋色を十分楽しみに出かけていきたいものです。

 

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シエラネヴァダ山麓、秋のアスペンツリー

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