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ピッケルの長さ

ピッケルとトレッキングポール


いよいよ冬山の季節です。冬山には専用の道具やウエアがたくさん必要になって町のアウトドア店もこれから忙しくなってきます。そんな冬山道具たちの代表といえば何といってもピッケルです。新規購入時に必ず初心者の頭を悩ませるのがその長さの選択です。

 

ピッケルの長さとして昔から標準とされているのが、頭部を持ってぶら下げてくるぶし辺りまでの長さです。ところが実際はこれだと少し長すぎていろいろと使いづらい場面がでてきます。特に最近はトレッキングポール(ストック)を使用することが多くなったので杖としての長いピッケルが必要でなくなりました。ピッケル自体の重量もかなり軽量になってきましたが、やはり長いと持ち運びに不便でなりません。身長に関わらず60センチぐらいまでが長さの限界のようです。

 

ピッケルの重要な役目は登高の補助と滑落の停止です。大昔は足場を刻んだりするのに多用したので長い方が便利でした。ツルハシのように両手で持って氷の斜面にステップを刻んでいきました。滑落停止の作業や下降時にも長い方が使いやすいのは事実です。反対に積極的に登高の手段に使う急斜面では明らかに短い方が有効です。長いと取り回しがたいへんで不便になります。

 

ピッケルと同様に冬山必携の道具と私が考えるのがトレッキングポールです。深雪のラッセルや登高の補助、バランスの維持にたいへん有効です。特にピッケルと併用すると効果は絶大です。滑落の危険が少ない緩斜面ではポールのみ、傾斜が増してきたら片手にピッケルもう一方の手にポール、急斜面になったらピッケルのみという具合に、状況に応じて対応すれば必ずしも長いピッケルは必要ではありません。

 

余計な道具は持ち込まないのが山登りの鉄則で、若い頃はこんな物はいらないと夏山の雪渓などでは棒を拾って対応していました。ところが使ってみればトレッキングポールの効果は絶大。無雪期では下降時の膝を心配して購入する人も多いですが、急斜面の登高やトラバース、渡渉などにも大活躍します。何といっても登高時の太腿への負担軽減に大きく役立ちます。今では軽量でコンパクトな物も選べるので、冬山でもぜひピッケルとの併用を考えてみてください。

 

 

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