アウトドアジジ

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乗馬ハイク

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エクエストリアン

近郊の自然を歩いていると時どきこんなものが道端に転がっています。どう見ても廃棄物で目的を持って設置されたものには思えません。ところが実際は牛や馬の飲水を貯めておく物のようで、整備された公園ではしっかりと水が満たされて用意されています。乗馬を楽しむための大切な設備のようです。

 

日本ではあまり一般的でないエクエストリアン(equestorian:ホースバックライディング)ですが、アメリカでは開拓時代の伝統が今でも強く引き継がれていて都市部でも馬に乗って自然を散策する人がたくさん見られます。長年の放牧文化は自然環境でさえ大きな影響(日本の薪炭林のように人為的影響がひとつの生態系を形成しています)を与えてきたのですからアメリカ人にとって馬は今でもとても身近な存在です。現代の牧畜は柵の中でコンピューター管理され糞尿まみれですが、馬に乗って自然を楽しむ文化は失われていません。もちろんハイキング道にも入れるので乗馬ハイクともいえるでしょう。本格的な山岳地帯でもトレーラーに愛馬を乗せて運んで乗馬で散策する人も少なくはありません。

 

ハイキング道で乗馬を楽しむ人に遭遇したら道を譲るのがルールですが、馬に乗る人も登山者やハイカーと同じようにそのアクティビティーにあまり慣れていない人が時どき見られます。そいう人達はやたらナーバスでハイカーとうまくコミュニケーションが取れません。馬が驚いて振り落とされるのではないかという緊張感で、文字通り上から目線でハイカーに強い言葉を投げかけたりして不快な思いをすることもあります。そういう人たちに限って狭くて急なハイキング道に馬で乗り込んだりしてきます。登山と同じように技量に合ったルートを選ぶことが大切なようで、さらに愛馬の性格を良く理解しておかなければなりません。

 

日本の山道では時どきトレールランナーとハイカーの関係が問題になるようですが、こちらではハイカー、マウンテンバイク、乗馬と混合交通になっています。マウンテンバイカーはハイカーと乗馬者に道を譲り、ハイカーは乗馬者に譲ることになっています。いちばんの無法者はマウンテンバイカーで狭いトレールでも止まるどころかスピードダウンもしないのが通常です。中には邪魔だ退けと言わんばかりに猛スピードで脇を通り抜けていくバイカーも少なくはありません。乗馬を楽しむ人たちにそういう無法者はいないですが皆がルールを守ってそれぞれ気持ちよく楽しめればと思います。