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MIPS (ミプス)

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スキーヘルメット

 

今季、スキーヘルメットを新調しました。今まで使っていた物でも十分なのですが、ちょっと凹み傷がついてしまったので新しく購入しました。凹みはほんの少しですがスーツケースに入れて飛行機に預けた時にダメージを受けてしまったようです。それよりもこちらの硬い人工雪のバーンで転んだ時の対策にしっかりとしたヘルメットが必要だったことが第一の理由です。購入したのは最近流行のMIPSというシステムが備わったサロモンのヘルメットです。

 

MIPS (Multi-directional Impact Protection System)が備わったヘルメットには安っぽいプラスチックの薄いライナーが装備されていて、衝撃を受けるとそれがつるりと動いて力を逃してくれます。数年前程から緩衝材だけに頼らない新しい防護システムとして注目され、今ではスキーや自転車用のヘルメットに広く取り入れられています。確かにかぶったヘルメットを手で押しずらしをしてみると何やらより安全な気がしてきます。

 

転倒などによって横方向の衝撃が頭部を襲うと脳が頭蓋骨の中でずれて大きなダメージを与えてしまうそうです。角度がついた衝撃による回転運動の力が問題だそうです。MIPSのシステムではその薄いライナーが10ミリから15ミリほど動いて回転運動の衝撃方向を転換させ脳へのダメージが軽減されるとのことです。もともとヘルメットの衝撃テストは垂直に落下させてその強度を確かめるのが一般的ですが、転倒などで垂直な衝撃が発生することはあまりありません。角度をともなった衝撃がより現実的でその対策ほどこしたものがMIPSです。MIPSを開発したのはスエーデンの会社で今までに1400万以上のライナーを製造していて、103のブランドの583のヘルメットに採用されているそうです。

 

以前は「スキーにヘルメットなんていらないしょ」なんて思っていて、友人たちが着用しているのを見て流行り物だと考えていました。ところが急な進路変更にジャンプや暴走ばかりしているスノーボーダーに危険を感じてヘルメットを着用してみると大きな安心感を得ることがわかりました。近郊のスキー場は全てが人工雪、強烈な南カリフォルニアの日差しでの融雪を避けるための混ぜ物もありアイスバーンの連続です。一度転べば10メートルは滑落するのでヘルメットと研ぎ澄まされたスキーエッジは必須です。

 

 

mipsprotection.com