アウトドアジジ

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山岳雑誌

買われる理由


スマホやネットの時代になって紙の媒体は衰退の一途をたどっています。それでも登山や山歩きをする人にとっては毎月発売される山岳雑誌が気になって仕方がないという人が今でもたくさんいるはずです。ヤマケイやガクジンなどの古くから親しまれてきた山岳雑誌は単なるガイド本に終わらず、広く山の文化やコミュニティ、業界のトレンドなど、初心者からベテランまで毎月山の様々な情報をしっかりと伝えてきてくれます。

 

中学生の頃、初めて購入した山岳雑誌の表紙は今でもはっきりと記憶に残っています。10月号のその表紙は望遠レンズで捉えた紅葉の黒部下ノ廊下水平歩道を歩く登山者の姿でした。こういう凄い所が日本にあるんだと大いに感動したものです。雑誌の終わりの方には山岳会の募集広告がたくさん掲載されていて、中学生でも入会させてくれる会はないものかと興味本位で目を通したものでした。

 

スマホやネット時代の今でも山岳雑誌が広く読み続けられている理由は、いつの時代でも日本の山を四季を通じてしっかりと楽しみたいという山好きの人たちが絶えないからです。若い世代から高齢者まで、山を始めたらとにかく1年間は毎月発売される山岳雑誌から目を離すことはできません。日本に四季があるからこそそれぞそれの季節に登り方があり、その様子を探っていかなければなりません。日本の季節に合わせてタイムリーに毎月新刊が発売される山岳雑誌の魅力はそこにあります。

 

ネットでは確かに素早く最新の情報を手に入れることができますが、同時に古い情報も混在していてその判断が難しくなります。何年も前のブログ記事などの情報があたかも数時間前にアップされたように混在しています。雑誌の場合は新刊が発売されればそれが最新であること、その最新情報が入念なマーケティング企画によって毎月更新されるわけです。そしてデータではなくフィジカルな物質として手にとって楽しむことができるのです。

 

確かに便利なネット情報なのですが、断片的に散在する情報を自分で見つけ出しまとめていく作業はとても骨が折れることも事実です。最新の山岳雑誌を一冊購入すればとりあえずは必要な情報が季節に合わせて鋭くまとめられているのです。初心者からベテランまで今でも毎月新しい山岳雑誌を楽しみにしている人が絶えないのは四季が豊かな日本の山だからこそです。