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残骸

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残骸

 

野山を歩いているといろんな物に出くわします。何時間も登り続けた山腹に飛行機の残骸を見つけたこともあります。自動車の場合はそれほどインパクトは強くないのですが、なぜこんな所にと不思議に思ってしまうのがこの車です。

 

残骸の車は1946年製ダッジの5人乗りクーペだそうです。このハイキング道は車残骸トレイルと名付けられていて、車にはスプレーペイントなんかでお決まりの落書きなんかもされていて人気のコースとなっています。ハロウイーンの頃にも来たことがありますが、その時は骸骨のドライバーが乗っていました。写真がなくて残念です。

 

こういう車の残骸は普通に考えればたいていは谷底にあるべきものです。ところがこの場所は緩やかに広い尾根から谷底に降りて行く斜面の中腹です。谷底からはかなりの距離があります。この山のずっと上の方は平らになっていて海を眺められる住宅地になっていますが、車が転落してくるようなハイウェイがあるわけではありません。運転を誤って谷底に転落というのはありえません。とても不思議で周りの地形を思わず見渡してしまうのです。

 

実はこの車、もうずいぶん昔にいたずら好きの若者たちが山の上から押し落としたものだそうです。当時、海の方から登ってきた道の行き止まりに粗大ゴミなどが捨てられていたのでしょう。廃車を見つけて「面白そうだやってみよう」と意気投合。緩やかで広い尾根をバウンドしながら勢いよく車が落ちていく様子は青春の素晴らしい思い出になったことでしょう。今は多くのハイカーやマウンテンバイカーがこの尾根を登り降りしています。残骸はそこからは見えないので、道標を見逃さないよう注意しなければなりません。